OSC 2010 Tokyo/Spring に参加の巻

ご存知の方もいると思うけど、日本では「オープンソースカンファレンス」なるイベントが定期的に行われている。僕は詳しい経緯は全く知らないのだけど、Momonga Project は以前から参加しているようだ。出展だとか参加手続きは他のメンバーまかせになってしまっていて、実はよく理解していないという。

今回の会場は明星大学というところ。イベント名に「Tokyo」とはあるけれど、東京都内で行われたにすぎない。人が集まりにくいのは承知の上で運営側が決めたらしく、まあいろいろ大変なんだそうです。

僕は、横浜から相鉄、小田急多摩モノレールを乗り継いで明星大学へ向かった。遠い。1 時間 30 分くらいかかったのではないか。

会場となった明星大学の建物は、お金のありそうな私立大学らしく綺麗だった。会場自体は狭くもないというか、むしろ大学の講義室棟にしては明るく広々としていて清潔でいいのだけど、東京で行う OSC としては手狭なのかもしれない。オープンソースコミュニティが集まる部屋は、これまでになく狭苦しい気がした。


企業ブースの様子はよく知らないけれども、コミュニティ系のブースは新規のお客さんは少ないようだった。部屋にいる人間は関係者ばかりのようで、初心者はごくわずかなのではないだろうか。部屋に入ることすら勇気がいるような雰囲気なんじゃないかと。目的もなく部屋に入る人はどれくらいいたのかね。

僕は、一応ブースで来てくれた人の対応をするのだけど、これといって特別なことはなかったな。そういう人と話していて感じたのは、Linux に関する新しい情報が広まっていないこと。おそらく FedoraUbuntu といった有名なディストリビューションが短いサイクルでリリースされてしまうため、ついていけずに古い環境を使い続けることになり、新しい話題に触れることがない、こんなところじゃないかな。新しいソフトウェアに乗り換えるのは面倒なことだし、別に新しい情報を知っていることは必須ではない。これは仕方がないことで、今の Linux 界隈の事情をなんとなく垣間見た気がした。

メンバーの集まりがイマイチだったのだけど、個人的に『C言語によるオブジェクト指向プログラミング入門』などの著者の坂井弘亮さんがマイコンボードで動かす組み込み OS についての本を出版されるという話を聞けたり、たまたま帰り道が一緒になった OmegaT のエラリー・ジャンクリストフさんと話ができたりして、なかなかいいこともあった。幸運だ。どちらも最近興味を持ち出したところだった。

OSC 2010 Tokyo/Fall では Momonga Linux 7 が出ているといいねえ。


そういえば、お土産で買ってきた『柴舟』が好評だったな。